話題の【AIきりたん】ですが、私の愛用DAWのCubaseでもMusicXMLが書き出せるということで早速試してみました。

・・・が、結果的に言うと、そのままではNEUTRINOに読み込むことができなかったので備忘録的に記事と動画を作成しました。

あくまで私のやり方ではありますが、ご参考になればと思います。

※SleepFreaksさんの記事参照
https://sleepfreaks-dtm.com/dtm-materials/neutrino/

■ ■ 大まかな流れ ■ ■

  1. Cubaseで曲を作る
  2. MusicXMLを書き出す
  3. MusicXMLを手直しする
  4. NEUTRINOで.wavを書き出す
  5. Cubaseに読み込んで完成

1.Cubaseで曲を作る

NEUTRINOとしてはMuseScoreが推奨されているのですが、ノーテーションソフトはあまり慣れていないので、普通にCubaseのピアノロールで曲を作っていきます。

【AIきりたん】に歌わせたいパートは単音で独立したトラックに作ります。

デュレーション(音の長さ)は反映されますが、ベロシティ(鍵盤をたたく強さ)は反映されないみたいなので細かく考えずに作っていきましょう。

2.MusicXMLを書き出す

【AIきりたん】に歌わせたいパートのトラックを選択してスコアエディタを開きます。

左側の記号ペインから「その他」を選択し、「Lyrics」ボタンをクリックすると歌詞の入力モードになります。

音符の下辺りをクリックすると文字入力ができるので日本語で打ち込んでください。

ちなみに、私は何も歌詞が思いつかなかったので「ららら~」と「トゥトゥトゥ~」でお茶を濁してますw

すべての音符に歌詞を入力し終えたら、スコアエディタを開いたまま「ファイルメニュー」→「書き出し」→「MusicXML」を選択。

適当なファイル名を付けて保存します。
これでCubaseからMusicXMLを書き出すことができました。

3.MusicXMLを手直しする

できた.xmlをNEUTRINOに読み込ませようとするとエラーが出てしまいます。

ということで、サンプルで付いているMusicXMLを参考にしながら必要最小限の手直ししていきたいと思います。

サンプルをメモ帳で開くと・・・

一方、Cubaseで書き出したモノをメモ帳で開くと・・・

まず、行頭の定義からして違います。
UTFの形式が違うので「16」から「8」に書き換えます。

次に、Cubaseで書き出したモノにはテンポの記述がないので<attributes>というセクションに<sound tempo=”XXX”/>を追加します。
※XXXのところにテンポの数値を記入

これで必要最小限の手直しは済んだと思うので「名前を付けて保存(A)」で保存します。
この時、保存形式を「UTF-8」にするのを忘れないように!

4.NEUTRINOで.wavを書き出す

手直しした.xmlをNEUTRINOフォルダのなかの「musicxml」フォルダにコピーします。

サンプルの拡張子が.musicxmlになっているので、一応、拡張子も合わせて変更しておきます。

「使えなくなるかも…」みたいな警告が出ますが、かまわず「はい」を選択してください。

あとはNEUTRINOの手順通り、.batの「set BASENAME=」以降を自分の作ったMusicXMLのファイル名にしてコマンドラインでバッチを走らせてください。

エラーが出なければ成功です!

NEUTRINOフォルダのなかの「output」フォルダに.wavが書き出されているのを確認しましょう。

5.Cubaseに読み込んで完成!

Cubaseに戻ってきて「ファイル」→「読み込み」 → 「オーディオファイル」で NEUTRINOフォルダのなかの「output」フォルダから書き出された.wavを読み込みます。

元のメロディのトラックをMuteして聞いてみましょう。

ベタ打ちにも関わらず(歌詞もららら~なのに)かなり自然に発生してますね!

■ ■ 感想 ■ ■

本来はNEUTRINO推奨のMuseScoreを使うのが良いとは思うのですが、DAWを行き来したりするのはメンドくさいので「Cubaseだけで完結するやり方ないかな~」と思ってテストしてみました。

しかし、こんな素晴らしいソフトがフリーウェアで公開されているなんて驚きです。

しかも【AIきりたん】は非商用であればクリエイターがYoutubeなどへの投稿もできるのでますます広がりそうな気がします。

わたしも何か1曲作ってみようかな!

・AIきりたんガイドライン
https://zunko.jp/guideline.html
・AIきりたんデータベースガイドライン
https://zunko.jp/kiridev/login.php
・NEUTRINO
https://n3utrino.work/